Q.合格した今の気持ちはいかがですか
A.「終わったんだな」という考えと、「終わってしまったんだな」と思う気持ちが混在しています。 その理由としては、試験時のフライトが訓練時よりも思っていた以上にできなかった部分があるのと、 これからは自身で貪欲に自学研鑽をしていかなければいけないのだなと考えるからです。
Q.何がきっかけでパイロットになろうと思いましたか
A.幼少の頃、毎年夏になると鹿児島の実家近くの田園に農薬散布を行なっていた ヘリコプターの操縦士が手を振ってくれたことが空を飛ぶものへの最初の興味だったように思います。 そこから自衛官を経て種々の経験をし、具体的な操縦士への道を知り回転翼の操縦士を目指そうと思いました。
Q.実際にヘリコプターに乗ってみた楽しさは何だと思いますか
A.固定翼の航空機とは異なり、空中で「止まる、バックする、その場で旋回する。」など夢でイメージをする「空を飛ぶ」といったことが可能なことです。 もちろん、法の中での範囲はありますが…。それでも、自在に機体をコントロールすることができるよう、今後も精進をしていきたいと思います。
Q.訓練の思い出に残るエピソードをいくつか教えて下さい
A.①空中でその場にホバリングをし続けることが最初のステップだったのですが、それが出来ない、止められない、動いてしまう。それを止めることができるようになるまでが最初の難関でした。
②次に自分の中で大きな壁になったのが、国内訓練に移行してからの最初の通常着陸でした。
アメリカでの訓練を経て一通りのヘリコプター操縦ができる気になっていたのですが、全然そんなことはなく、目標とする速度での進入からの減速を行って機体を制動させるためには、改めて基本的な操縦法の理解、 どこに着眼点をもってヘリコプターを操縦していくのか、そこがとても苦労しました。
③訓練の後半でナビゲーションの科目に入ったときに、いつも飛行をしていた守谷を離れて関東平野中を飛行できたことは苦労もありましたが、航空機らしさを改めて実感できて気持ち的にも充実していました。 そのなかで、同じように飛行している航空機とのすれ違いは操縦士である実感と責任を感じました。
Q.この学校を人に勧められますか(その理由を教えて下さい)
A.①多くの学生が在籍しており、その学生同士でコミュニケーションをとり一人では網羅しきることが難しい種々の問題を解決できるように切磋琢磨でき環境がありよかったと思います。
自身も訓練期間を通して様々な人とのコミュニケーションを行いヘリコプター操縦や学科についての知識を深めることできました。在籍された方々と今後も交流を続けれいればと思います。
②教官が座学中に学生に近い目線に立っていただき、教官自身が学生時代にしてしまった失敗談や経験談を交えての授業だったので非常に説得力や、「その問題をどうやって解消したのだろう?」と興味を引き出させてくれる授業を行っていただき気持ちを切らせることなく、 また飛行訓練もつながるものであり内容も実践に即して充実したものにしていただけらことに感謝をしています。
③前項とはまた別にスタッフの方々も質問に伺えば回答いただけたり、自身のまとまりのつかないような質問に対しても明快になるまで説明をしていただき本当に頼もしくありがたい存在でした。 最後に、訓練に携わってくださった全ての方へ私がこの世界で生きていくことで恩返しをしたいと思います。