2018年8月22日 事業用ヘリコプターライセンス取得 椚顕さん 男性 (27歳)

Q.合格した今の気持ちはいかがですか

A.合格は頂きましたが、フライトの組み立て方、操縦の端々に未熟な点を実感しましたので悔しさ半分、嬉しさ半分といった気持ちです。日々の訓練に臨む姿勢が大切なのだと改めて認識しました。とはいえ、これでひと段落と思うと少し心が休まった気持でもあります。

 

Q.何がきっかけでパイロットになろうと思いましたか

A.元々は自衛隊で救難ヘリのパイロットを目指しておりました。途中、視力の関係で罷免となり、その後航空整備に携わっておりましたが同期の親友から中日本航空株式会社の奨学訓練生制度を教えて頂き、最後のチャンスだと確信し再度チャレンジする覚悟を決めました。あの背中を押してくれた同期に一生感謝し続けると思います。

 

Q.実際にヘリコプターに乗ってみた楽しさは何だと思いますか

A.楽しさの真骨頂はホバリングにあると思います。操縦の得手不得手は前進飛行中ではなくバックサイドオペレーション究極的にはホバリング状態に現れます。風を読み両手両足でヘリを操り意のままに空中に停止させられた時の感覚はまさに「自身が空に浮いている」と言えます。

 

Q.訓練の思い出に残るエピソードをいくつか教えて下さい

A.

①初めて守谷の場外離着陸場を訪れた時、鬱蒼と生い茂った木々を飛び越えて進入してきた訓練機を見て整備された飛行場に降りる固定翼とのギャップに驚きました。初フライトでは直近を通過していく木々や鳥の群れに戦々恐々でしたが、今振り返れば外部の見張り能力の構築にかなり役立ったと思います。 。

 

②空中航法の訓練中、空を覆っていた雲の隙間から漏れ出した光の帯「天使の梯子」を手の届くような間近に見てこれは空を飛ばないと経験できないものだと感涙しました。他にも夕日に照らされた富士山と関東平野、薄暮に輝く東京都心、沢山の美しいい光景を目の当たりにしました。

 

③オートローテーションの訓練で初めてスポットの真上に誘導できた時は非常に感動しました。操縦のセンスがないと常々悩んでいたので日々の訓練の積み重ねが結果となって現われた習慣でした。他にも様々な課目を習得していく過程で同じような苦悩と感動を繰り返し経験しました。

      

 

Q.この学校を人に勧められますか(その理由を教えて下さい)

A.はい

①経験豊富で技能、人格ともに優れた教官陣が揃っています。フライト中は勿論、着陸後のデブリーフィングでは各課目において修正すべき事項をこちらが理解するまで熱心に教えて下さいました。また座学においては経験談を交えた理解しやすく笑いの絶えないトークで、なんら苦も無く知識や心構えを習得できました。技術や技能だけではなく人間としても成長させてくれる本校をお勧めしたいです。

 

②本校は中日本航空株式会社と朝日航洋株式会社(順不同)の奨学訓練制度を受託しています。私は訓練費が確保できずパイロットの夢を諦めかけていましたが、これらの制度を利用して事業用操縦士の資格を取得することができました。資金確保のために夢を諦めている方々に、この制度を是非お勧めしたいです。

 

③アメリカの訓練においては日本フライトセーフティの学生である実感が薄く、また日本での教育との間にかなり質の違いがあるように感じました。アメリカでの訓練の段階から国内の事業用操縦士を見据えた訓練をして頂ければ、より本校の発展に繋がるのかなと思います。